入ってきた後輩が、先に役職についた。年下の上司から指示を受ける。同期だった人が、もう自分より上の立場にいる。
顔には出さない。おめでとうとも言う。でも、家に帰ってから、じわじわくる。
「私は、何をしてきたんだろう」
そんな夜を過ごしたこと、ありませんか。この記事では、その気持ちについて書きます。
しんどいのは、当たり前です
まず、これを言わせてください。
平気なふりをしなくていいです。
年下に指示されるのは、頭では理解できても、感情は別です。「実力の世界だから」と分かっていても、モヤモヤするのが普通です。
そして、その気持ちを誰にも言えない。「大人げない」と思われそうで。この言えなさが、いちばんしんどいところだと思います。
比べているのは、たいてい「立場」だけです
少し冷静に見てみます。
抜かれたと感じる時、私たちが比べているのは、役職や年収といった「見えるもの」だけです。
でも、その人が引き換えに差し出しているものは、見えません。
- 休日も対応している
- 責任を一人で背負っている
- 家族との時間が減っている
上に行くことには、代償があります。 そして、その代償を払わない選択をした人が、劣っているわけではありません。
あなたは「抜かれた」のではなく、別の道を選んだだけかもしれません。
キャリアは、一直線ではありません
そして、ここがいちばん伝えたいところです。
「年齢とともに上がっていく」という前提そのものが、もう古いです。
途中で職場を変える人。働き方を変える人。いったん止まって、また動き出す人。まっすぐ積み上げている人のほうが、今は少数派です。
私自身、何度も職場を変えてきました。役職も、勤続年数も、積み上がっていません。 でも、後悔はしていません。その理由については、別の記事に書きました。
測り方は、ひとつではありません。
積み上げてきたものは、見えにくいだけです
「何もしてこなかった」と感じている方へ。
本当に、そうでしょうか。
- 誰よりも早く、丁寧に処理できるようになった
- 難しい相手にも、落ち着いて対応できる
- 新しい環境に、すぐ馴染めるようになった
これらは、役職にならないだけで、確実に積み上がっている力です。
見えにくい力ほど、評価されにくい。それについては、別の記事に詳しく書きました。
焦って「役職」を追わなくていい
ここも正直に書きます。
悔しさから、本当は望んでいない立場を目指してしまうことがあります。
でも、管理職になれば幸せになる、わけではありません。 責任が増えて、人間関係が複雑になって、自分の時間が減る。それが自分に合っているかは、別の話です。
大事なのは、「どうなりたいか」です。「あの人に負けたくない」は、方向を決める基準としては弱いと思います。
自分と人を比べてしまう時のことは、こちらの記事にも書きました。
ただし、環境のせいかもしれません
そのうえで、ひとつだけ。
正当に評価してくれない職場というのも、確かに存在します。
- 気に入られている人だけが上がる
- 年齢や性別で判断される
- 長くいる人が損をする仕組み
もしそういう場所なら、あなたの問題ではなく、その会社の問題です。何年いても、同じことが繰り返されます。その場合は、場所を変えることも選択肢に入れてください。
それでも、心が重い日は
悔しさや焦りは、一人で抱えると感情が育って、ドロドロにこじらせちゃうことがあります。
そういう時は、利害関係のない第三者に話してみるのもひとつです。職場の人にも、家族にも言いにくいことほど、外の人のほうが話しやすいものです。職場の悩みに特化した相談先について正直にまとめた記事も、よければどうぞ。
最後に
抜かれたと感じるのは、あなたが前を見ているからです。どうでもよければ、悔しくもなりません。
でも、人生のレースは、全員が同じコースを走っているわけではありません。
あなたのペースで、あなたの道を。少し遅れて見えても、そもそも同じ道ではないのかもしれません。
人にも、自分にも、ちょうどいい距離で。人の歩幅とも、ちょうどいい距離で。

