やっと決意して、「辞めます」と伝えた。それなのに、引き止められて、決意が揺らぐ。
「もう一度考えてみて」「今、人が足りないんだ」。そんなふうに言われて、申し訳なさでいっぱいになっていませんか。
私も、同じでした。この記事では、引き止められて心が揺れた私が、どう考えて答えを出したのかを、正直にお話しします。
私も、引き止められました
伝えた時、まず理由を深掘りされました。「どうして辞めるの?」「何が不満なの?」何度も聞かれるうちに、うまく説明できない自分が悪いような気持ちになってきます。
そして、「今、人が足りないんだよ」。職場の事情を持ち出されると、途端に胸が痛くなる。私が抜けたら、残る人に迷惑がかかる。そんなふうに情に訴えられて、正直、心が揺れました。
一度は決めたはずなのに、また迷い始めてしまう。その感覚、よく分かります。
なぜ、あんなに揺れてしまうんだろう
引き止めで揺れるのは、あなたが意志の弱い人だからではありません。
むしろ逆で、責任感があって、人の事情を思いやれる人ほど揺れます。「私のせいで困る人がいる」と思ってしまうから。冷たくなれない人ほど、この場面はつらいんです。
だから、揺れている自分を責めないでください。そのうえで、冷静に考えるための材料を、4つお渡しします。
引き止められた時に、考えたい4つのこと
① 引き止める側にも事情がある。でも
これは公平に書いておきます。引き止める人は、必ずしも悪意で言っているわけではありません。本当に人手が足りなくて困っている。あなたを評価しているから、いてほしい。上司自身も、上からの人員管理で板挟みになっている、そういうことも、実際にあります。
でも、同時にこう考えてみてください。その人たちは、あなたの人生の責任までは取ってくれません。
あなたが我慢して残って、心や体を壊しても、その結果を引き受けるのはあなただけです。相手の事情は事情として理解する。でも、自分の人生の決定権は、手放さない。そこは切り分けていいところです。
② 「改善するから」と言われても、変わらないことが多い
「待遇を見直す」「部署を替える」「人を増やすから」引き止めの場面では、いろいろな条件が出てくることがあります。
でも、正直に言うと、それで本当に状況が変わることは、そう多くありません。その改善が本当にできるなら、あなたが辞めると言う前にできていたはずだからです。
もちろん、本当に変わるケースもあります。だからこそ、次の③で見極めてください。
③ 迷うなら、「辞めたい理由が解決するか」だけで判断する
いちばんシンプルな基準です。感謝や罪悪感を一度わきに置いて、これだけを考えてみてください。
私が辞めたいと思った理由は、この条件で本当に解決するのか?
苦手な人が原因なら、その人と離れられるのか。働き方が原因なら、それは具体的に、いつから、どう変わるのか。「善処する」「考えておく」ではなく、具体的な話が出てこないなら、たぶん変わりません。
逆に、はっきりした約束があって、それで問題が解決するなら、残る選択も、立派な答えです。
④ 「決めたことなので」で、十分です
理由を深掘りされると、つい丁寧に説明しようとしてしまいます。でも、説明すればするほど、相手に「じゃあ、こうすれば?」と返す余地を与えてしまう。
だから、繰り返すのはこの一言でいいんです。「ありがとうございます。でも、決めたことなので」。
冷たいわけではありません。相談ではなく決定として伝える、というだけのこと。理由を納得してもらうまで説明する義務は、あなたにはありません。辞めると伝えること自体に苦しんでいる方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
知っておくと、少し強くなれること
辞めることは、法律でも認められた、あなたの権利です。会社が「認めない」と言っても、最終的に決めるのはあなた自身です。
一般に、期間の定めのない雇用なら、申し出から一定の期間が過ぎれば退職できるとされています(会社の就業規則で「◯日前まで」と決まっていることも多いので、まずはそこを確認してみてください)。派遣のように契約期間が決まっている働き方なら、契約の区切りが基本になります。
「絶対に辞められない」ということは、ありません。まずはそれを、お守りにしてください。
どうしても、押し切られそうなら
それでも何度も引き止められて、話が終わらない。顔を合わせるのがつらい。そんな状態が続くなら、自分ひとりで戦い続ける必要はありません。
退職代行というサービスを使えば、あなたの代わりに退職の意思を伝えてもらえます。「甘え」ではなく、自分を守るための正当な手段です。選び方については、運営元の違いなども含めて、別の記事に正直にまとめています。
そして、辞めると決めたあとに実際にやることは、こちらにまとめました。次の仕事について考えたくなったら、転職という選択肢の記事も、よければどうぞ。
最後に
引き止めてもらえるのは、あなたがそれだけ必要とされていた証拠です。そのことは、素直に受け取っていい。
でも、必要とされることと、あなたがそこで幸せに働けることは、別の話です。
あなたの人生を続けていくのは、あなた自身。決めたことを、どうか大切にしてください。
人にも、自分にも、ちょうどいい距離で。あなたが、自分の決断を守れますように。


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