私が人生でいちばん「奪われた」と感じているのは、保険に払ったお金です。
今日は、その話を正直に書いてみます。
先に、お断りしておきます
この記事は、保険そのものを否定するものではありません。保険に助けられている人も、たくさんいます。
会社名や商品名は書きません。そして、私はお金や保険の専門家ではありません。ここに書くのは、私の体験と、契約する前に確認してほしかったことです。
社会人になったばかりの頃
最初の会社に入った頃、保険を勧められました。
「保障もあるし、貯金にもなりますよ」
社会人になったばかりで、保険のことはよく分かりませんでした。でも、貯金が苦手な自分にはちょうどいいと思って、入りました。
毎月の保険料は、決して小さな金額ではありませんでした。それでも、「将来のため」と思って払い続けました。
いちばん必要な時に、使えなかった
その後、大きな病気で、手術が必要だと言われたことがあります。
保険に入っていてよかった、と思いました。でも、相談してみると
「診断名が、保険の基準の言葉と一致しないので、対象になりません」
医師から言われた病名と、保険の書類に書かれている言葉が、正確に一致しない。それだけの理由で、使えませんでした。
何度か相談しましたが、話は進みませんでした。いちばん必要な時に、使えなかったんです。
解約したら、さらに引かれた
それから長い時間がたって、2024年に、ようやく解約を決めました。ずっと、安心を担保したかったんだと思います。とても遅い決断を後悔しています。
- 解約の時に、手数料を請求された
- 手続きに数か月かかり、その間も保険料を払い続けた
- その数か月間、保障は効かないと言われた
「貯金にもなる」と聞いて払い続けたのに、貯金どころか、実は戻ってはきませんでした。解約に数ヶ月がかかる、その間の保険料の支払い、解約手数料の請求。数ヶ月ほどもめて、うんざりで、もう縁切りたいと支払いました。今も私にとっては辛い出来事です。
合計で、400万円ほど払っていました。
これは、保険会社とのあいだで起きた、私の経験談です。当時の私は、よく分からないまま「貯金になる」という言葉を信じて契約しました。
だからと言って、保険そのものを否定している訳ではありません。保険に助けられている人も、たくさんいるからです。
解約して、生活が楽になった
正直、「遅すぎた」と思いました。
でも、解約してから、毎月の生活がかなり楽になりました。 あの保険料が、どれだけ毎月の暮らしを圧迫していたのか、やめてから初めて分かりました。
契約する前に、確認してほしいこと
あの頃の私に伝えられるなら、契約の前にこれだけは確認してほしかったです。
① 何年払うと、払った額を超えて戻ってくるのか
「貯金になる」と言われたら、何年目で、払った合計より多く戻ってくるのかを聞いてください。途中でやめると、払った額を下回ることがあります。
② 保険金が出る条件は、どんな言葉で書かれているか
病名や状態が、書類の言葉と一致しないと出ないことがあります。「この病気の時は出ますか」と、具体的に確認してください。
③ 途中でやめた時、いくら引かれるのか
解約の時の手数料や、戻ってくる金額。そして、手続きにどれくらいかかるのかも。
④ 毎月の生活を、圧迫しないか
将来のために、今の生活が苦しくなっていないか。払い続けられる金額かどうかは、とても大事です。
保険がなくなるのが不安な人へ
保険をやめると、「病気になったら全部自分で払うの?」と不安になるかもしれません。
でも、日本には誰でも入っている公的な医療保険があり、知っておくと安心できる仕組みがいくつかあります。
① 窓口で払うのは、医療費の一部だけ
健康保険証(マイナ保険証)を使えば、病院の窓口で払うのは、かかった医療費の一部です。多くの人は3割負担です(年齢や収入によって変わります)。
② 1か月の医療費には、上限がある(高額療養費制度)
手術や入院で医療費が高くなっても、1か月に自分で払う金額には上限があります。上限を超えた分は、あとから戻ってきます。
さらに、マイナ保険証を使うか、事前に「限度額適用認定証」をもらっておけば、窓口での支払いを最初から上限までにおさえることもできます。
上限の金額は、年齢や収入によって違います。
③ 働けない間の収入を支える制度(傷病手当金)
会社の健康保険に入っている人は、病気やけがで仕事を休んで給料が出ない時に、「傷病手当金」として、給料のおよそ3分の2が支給される制度があります。
ただし、国民健康保険の人は、基本的に対象外です。
公的制度でカバーされないもの
一方で、公的な制度ではまかなえない費用もあります。
- 個室などを希望した時の差額ベッド代
- 入院中の食事代の一部
- 先進医療など、保険がきかない治療
- 通院の交通費や、休んでいる間の生活費
だからこそ大切なのは、「保険がいる・いらない」と決めつけることではなく、公的制度でどこまでカバーされるかを知ったうえで、足りない部分だけを考えることだと思います。
詳しい条件は、加入している健康保険の窓口や、お住まいの市区町村の窓口で確認できます。
もし今、迷っている人がいたら
私は、「今すぐ解約したほうがいい」とは言いません。人によって、状況も損得も違うからです。
ただ、分からないことがあるなら、契約した会社以外にも相談できる場所があります。消費生活センター(消費者ホットライン「188」)や、生命保険協会の相談窓口など。利害関係のない人に一度見てもらうだけでも、考えが整理されます。
あの頃の自分を、責めないでほしい
最後に、同じような経験をした人へ。
知らなかったのは、あなたのせいではありません。 社会人になったばかりで、勧められるまま入る。それは、誰にでも起こりうることです。
そして、気づいて、止めたこと。それがいちばん大事です。 遅すぎたかもしれない。でも、止めなければ、今も払い続けていました。
お金の不安との付き合い方は、こちらの記事にまとめています。給料が上がらない時の考え方も、別の記事に書きました。
最後に
奪われたお金は、戻ってきません。でも、同じ思いをする人が、ひとりでも減ってほしい。そう思って、この記事を書きました。
人にも、自分にも、ちょうどいい距離で。お金とも、納得できる距離で。

