有給を使いたいのに、言い出せない。申請しようとするだけで、胃がぎゅっとする。「何で休むの?」と聞かれるのが、しんどい。
そんなふうに、休むことにエネルギーを使っていませんか。
私も、休みを言い出しにくい環境で働いてきました。この記事では、「休みづらさ」の正体と、少し楽になる考え方をお話しします。
休みづらさの正体
私が「休みたい」と言えなかった時、こんなことが起きていました。
申請しづらい空気がある。 誰も取っていない。取ると浮く。制度としてはあるのに、実際には使いにくい。
理由を聞かれる、詮索される。 「何かあったの?」「どこ行くの?」悪気はないのかもしれませんが、毎回説明するのは疲れます。
そもそも、自分で休みを決められない。 シフトが先に組まれてしまい、そこに合わせるしかない職場もあります。
どれも、あなたの心の弱さではなく、環境側にあるものです。
まず知ってほしい:有給は「権利」です
ここは、はっきり書いておきます。
年次有給休暇は、条件を満たした働く人に法律で認められた権利です。会社が「あげる」ものではなく、あなたが持っているものです。
そして、取得の理由を伝える義務は、基本的にありません。 「私用のため」で足ります。旅行でも、通院でも、ただ休みたいだけでも、理由で認められたり認められなかったりするものではないんです。
会社には、業務の都合で日をずらしてもらう仕組み(時季変更権)はありますが、「休ませない」ということ自体はできません。
さらに、一定の条件を満たす人については、年に何日かは必ず取得させることが会社の義務にもなっています。
派遣で働いている方へ:知っておきたい2つのこと
① 有給は、派遣会社から付与されます。 派遣先ではなく、雇用主である派遣会社が出すものです。取り方が分からない時は、担当さんに聞くのがいちばん早いです。
② 有給の日の給与は、いつもの1日分と同額とは限りません。
ここは、意外と知られていないところです。有給を取った日にいくら支払われるかは計算方法が何通りかあって、どれを使うかは会社の規定によります。
私も、派遣会社によっては、いつもの日給の6割ほどしか出なかったことが何度もありました。「有給を使ったのに、思ったより給与が減っていた」これが実際に起こります。
計算方法の違いによるものなので、必ずしも間違いというわけではありません。ただ、自分の場合どの方法で計算されるのかは、就業条件明示書や就業規則に書かれています。
有給を使う前に、一度確認しておくと安心です。分からなければ、派遣会社の担当さんに聞いてみてください。制度の細かい条件は人によって違うので、厚生労働省の情報も参考になります。
休みづらいのは、あなたの問題ではありません
「私が気にしすぎなのかな」と思っていませんか。違います。
制度としてある権利が、実際には使いにくい、それは職場の空気や体制の問題です。
まずそこを、自分のせいにしないでください。
現実的に、どう言えばいいか
とはいえ、空気は空気として存在します。角を立てずに休むための、現実的なコツを。
① 早めに伝える。 直前より、前もって言ったほうが通りやすい。「来月の◯日、お休みをいただきたいです」と早めに出しておく。
② 理由は「私用のため」で十分。 詳しく説明しようとするほど、突っ込まれる余地が増えます。短く言い切るほうが、実は楽です。
③ 深掘りされたら、繰り返す。 「何かあるの?」と聞かれても、「私用でして」ともう一度。責める必要はありません。ただ、答えを変えないだけです。
④ 謝りすぎない。 「すみません、すみません」と重ねると、こちらが悪いことをしているように見えてしまいます。「よろしくお願いします」で十分です。
体調を崩す前に、先に休む
これが、いちばん伝えたいことです。
限界まで我慢してから休むと、回復にずっと時間がかかります。「まだ大丈夫」と思っているうちに、先に休んでおく。それが、結果的にいちばん長く働ける方法です。
休むことに罪悪感がわいてしまう方は、こちらの記事も読んでみてください。
上手な休み方については、別の記事にまとめています。
それでも休めない職場なら
工夫しても、どうしても休みが取れない。申請するだけで消耗する。そんな状態が続くなら、それは、その職場からのサインかもしれません。
有給が取れるかどうかは、その会社が人をどう扱うかの、分かりやすい指標です。長く働ける場所かどうかを考える材料にしてください。
転職という選択肢について正直に書いた記事も、よければどうぞ。
最後に
休むことに、これほど気を使わなくていいはずなんです。
有給はあなたの権利で、理由もいりません。堂々と、とまでは言いません。でも、必要以上に自分を責めながら休むのは、もうやめませんか。
人にも、自分にも、ちょうどいい距離で。あなたの休みが、ちゃんと休みになりますように。


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