帰省の予定が決まると、少しだけ気が重くなる。嫌いなわけじゃない。会いたい気持ちもある。それなのに、帰ったあと、なぜかどっと疲れている。
そんなふうに感じたこと、ありませんか。
私は、実家に帰るのが苦痛なタイプではありません。それでも、「少し身構えてしまう」感覚は分かります。この記事では、実家がしんどい理由と、少し楽に過ごす工夫について書いてみます。
実家がしんどい、その理由
言葉にすると、こんなところでしょうか。
何気ない質問が、地味に刺さる。 「結婚は?」「仕事はどう?」「いつまでその働き方なの?」本人は世間話のつもりでも、こちらは今いちばん触れられたくないところだったりします。
「昔の自分」に戻される。 実家では、いつまでも子どものまま扱われる。今の自分がどれだけ頑張っていても、そこではリセットされてしまう。
自分のペースで過ごせない。 起きる時間、食事の時間、出かける予定。全部が相手のペースで動いていく。
気を使って、帰ってから疲れる。 一緒にいる間は楽しくても、家に戻った瞬間に力が抜ける。
どれか、思い当たりませんか。
悪気がないから、余計にしんどい
ここが、実家のむずかしいところです。
相手に悪意がないんです。 むしろ心配してくれている。良かれと思って言っている。だからこそ、怒ることも、突き放すこともできない。
明らかに嫌な人なら、距離を取ればいい。でも家族は、優しさの形をした言葉で、こちらの一番弱いところに触れてくる。だから、モヤモヤだけが残るんです。
そして、しんどいと感じる自分に「親に感謝しなきゃいけないのに」と罪悪感がわく。この二重のしんどさが、実家という場所の正体だと思います。
でも、しんどいと感じることと、家族を大切に思うことは、両立します。 どちらかを選ばなくていいんです。「家族だから」がしんどい時のことは、別の記事にも書きました。
滞在を、少し楽にする工夫
① 滞在を短くする
いちばん確実です。3泊より2泊、2泊より1泊。短いほうが、お互いにいい関係でいられます。
「せっかく帰るんだから」と長くすると、後半で必ず気まずくなります。名残惜しいくらいで帰るのが、ちょうどいい距離です。
② 逃げ場を作っておく
一日中、家の中で一緒にいる必要はありません。
- 散歩に出る
- 近くのカフェで少し過ごす
- 友人に会う予定を入れておく
「一人になれる時間」を、最初から予定に組み込んでおく。 これだけで、消耗がまったく違います。人といると疲れてしまう方は、こちらの記事もどうぞ。
③ 質問は、まともに答えなくていい
「結婚は?」「仕事は?」全部に誠実に答える義務は、ありません。
- 「まあ、ぼちぼちだよ」
- 「その話はまた今度ね」
- 「ありがとう、考えてるよ」
説明しようとするほど、深掘りされます。短くかわして、話題を変える。 これは冷たいことではなく、お互いが気持ちよく過ごすための工夫です。
④ 期待して帰らない
「今度こそ分かってもらえるかも」そう期待して帰ると、たいてい裏切られます。
人は変わりません。 変えられるのは、こちらの受け止め方と、滞在の設計だけです。期待値を下げておくと、同じ言葉を言われても、ダメージがずいぶん小さくなります。
帰らない選択も、あります
そして、これも書いておきます。
帰らなくても、いいんです。
仕事が忙しい、体調が優れない、今はそういう気分じゃない。理由は何でも構いません。帰省は義務ではありません。
心がすり減るのを分かっていて帰るくらいなら、少し距離を置く時期があってもいい。その距離は、関係を壊すためではなく、長く続けるためのものです。
最後に
実家がしんどいのは、あなたが冷たいからではありません。近い関係ほど、距離がむずかしいだけです。
短く帰る。逃げ場を作る。まともに答えすぎない。それだけで、ずいぶん楽になります。
そして、どうしても心が重い時期が続くなら、一人で抱えず、利害関係のない第三者に話してみるのもひとつです。オンラインカウンセリングについて正直にまとめた記事も、よければどうぞ。
人にも、自分にも、ちょうどいい距離で。家族とも、ちょうどいい距離で。

